■ブラック企業被害対策弁護団発足記念シンポジウムのご案内
2013年9月5日(木)に、私たちブラック企業被害対策弁護団の弁護団発足を記念したシンポジウムを開催いたします。当弁護団は、ブラック企業被害者の法的権利の実現やブラック企業被害への対応策の研究・調査・情報発信、社会への問題提起などに取り組みます。
近年、ブラック企業の問題が急激に日本の社会問題として浮上しています。ブラック企業は、違法・過酷な労働を強いる企業として、就職活動を行う学生や若者の間で、恐怖の対象となっています。ブラック企業の問題は、国会でも議論にされるに至っており、今や、日本の一大社会問題といってもよいでしょう。
ブラック企業とは、狭義には「新興産業において、若者を大量に採用し、過重労働・違法労働によって使い潰し、次々と離職に追い込む成長大企業」であると定義できます。もちろん、日本では、ブラック企業問題の登場以前から違法労働が蔓延してきました。しかし、採用して数ヶ月から数年の若者を使い潰すという現象は、明らかに近年において見られる新しい事態であるといえます。
ブラック企業における労務管理は、その多くが現行の法規に抵触しています。典型的なものとしては、長時間労働、残業代の不払い、詐欺まがいの契約(固定残業代など)、管理監督者制度・裁量労働制の濫用、パワー・ハラスメント、過労鬱・過労自殺・過労死の隠ぺい、が挙げられます。
ブラック企業の被害は、社会全体に及びます。うつ病が蔓延し、若者の将来が奪われることで日本全体の技能育成が困難となり、労使信頼関係が奪われることで生産性も引き下がります。長時間過酷労働やうつ病の罹患により、少子化も進展してしまうでしょう。こうした現状を鑑み、私たちは被害者の権利を実現すると同時に、それらの被害を体系的に調査し、ブラック企業の問題を「社会問題」として提起していきます。
ブラック企業被害対策弁護団の主な活動内容は以下になります。
・ブラック企業被害者の法的権利実現(相談活動、訴訟・労災申請・労組支援、生活支援等)
・ブラック企業被害への対応策の研究、情報発信
・ブラック企業被害の調査
・社会への問題提起
組織としては代表はじめ以下のメンバーの他、全国の労働問題を専門とした弁護士で構成されています。
代表:佐々木亮弁護士(旬報法律事務所/日本労働弁護団事務局長)
副代表:新里宏二弁護士(新里・鈴木法律事務所/元日本弁護士連合会副会長)
事務局長:戸舘圭之弁護士(代々木総合法律事務所/新宿区ホームレス生活保護裁判弁護団事務局長)
当弁護団に加盟する弁護士は北海道から沖縄までで100名を超えました。今後、さらにネットワークを広げ、社会的にアピールするべく、発足を記念したシンポジウムを開催します。シンポジウムでは、弁護団の代表、副代表による講演や、実際にブラック企業の被害に遭われた当事者の方によるリレートーク、またブラック企業被害対策連絡会に加盟している団体とのパネルディスカッションを予定しています。
社会人の方、就活生、友人や家族の働き方に疑問のある方など、ブラック企業の問題に関心のある方の参加をお待ちしております。
■日時、場所、プログラム
日時: 2013年9月5日(木)午後6時30分~午後8時30分
場所: 連合会館 2階大会議室
東京都千代田区神田駿河台3-2-11(JRお茶の水駅徒歩5分)
参加費: 500円
内容:「ブラック企業被害対策弁護団設立のご挨拶」(佐々木亮代表)
「弁護団の今後の取り組みと課題」(新里宏二副代表)
「ブラック企業被害告発リレートーク」(和民過労自死遺族ほか)
パネルディスカッション「ブラック企業と社会運動のこれから」
・今野晴貴さん(NPO法人POSSE代表)
・藤田孝典さん(NPO法人ほっとプラス代表)
・戸舘圭之(ブラック企業被害対策弁護団弁護士)
※予約不要です。直接、会場にお越し下さい。
■この間の弁護団の活動
・7/31 厚生労働省にて結成の記者会見を行いました。
・8/1 多数のメディアで記者会見の様子が紹介されました。
→朝日新聞、東京新聞、日本経済新聞、毎日新聞、西日本新聞、47NEWS、しんぶん赤旗、日刊ゲンダイ、テレビ東京、J-CASTニュースほか
・8/10 連続セミナー第一回「ブラック企業の見分け方と対処術」を開催しました。
・8/31 連続セミナー第二回「ブラック企業のよくある手口と実践的対処法」と無料相談会を開催します。
■今回のシンポジウムに関するお問い合わせ先
代表:代々木総合法律事務所 (月曜~土曜 10:00~17:00)
HP:http://black-taisaku-bengodan.jp
TEL:
03-3379-5211
FAX:03-3379-2840